引き続き、コンサートの感想です。結果的にはチケットが買えなかったのでホールCクロイツェルで以下の3プログラムをはしごしました。
1.東京モーツァルトプレイヤーズ、下野指揮
バレエ音楽「プロメテウスの創造物」
2.フランス国立ロワールSO、下野指揮
序曲「アテネの廃墟」と交響曲第4番
3.コンチェルトケルン及びドイツの合奏団
ミサ・ソレニムス
一般的にベートーベンというと、運命や第九のイメージが強すぎるのか、重くてまじめで、ごつごつしてて形式ばっていて、聞くのがきつい、モーツァルトと比べるとちょっとね、という感じの方も多いかと思いますが、交響曲や協奏曲の緩徐楽章や室内楽曲のメロディラインの美しさやハーモニーもまたすばらしい、ことを是非聴いて味わって欲しいと思います。
1.はベートーベンらしくない明るさ、躍動感がありましたが、やはり演奏だけだと、なかなかストーリー、曲のつながりとその発想のベースをこちらが持っていないのでわかりづらくて、音楽だけからイメージが描きづらいところがあった。最初はやや固めのアンサンブルだったが、後半のまとまりはさすがでいい演奏だったとは思うが。
2.はナントがあるフランスロワールのオケ。音は良くでていたとは思うが、それなりにこなしている感じも受ける。年齢層も高い大人のオケで、それなりに何でもうまく演奏してしまいそう。下野は小さい体でオケを鼓舞しており、アクセントづけなどうまい指揮者とは思うがマッチング度合いは今ひとつ。時間不足か。
3.は初来日の古楽オケと関連合唱団プラス独奏のミサ曲。ラスト前のベネディクスのヴァイオリン主導部(コンサートマスター)が素晴らしかった。神への感謝の気持溢れるメロディラインをうまく表現、終曲に向けて盛り上げて行った。
以上、充分満足できる内容の(コストパフォーマンスの良い)演奏でした。